『三十六計(さんじゅうろっけい)逃げるに如(し)かず』
面倒な事や、困ったときは、あれこれ考えるよりも逃げるのが一番よい。
世間をうまくわたり、成功するためには、戦いに勝つことにこだわるよりも、争わないように勉めることが大切です。
一見して負けて後退しているようにみえても最終の勝利を手に入れ、ひいては良好な人間関係を周囲に築くことになるのです。
日常生活のなかでも「負けるが勝ち」とか「逃げるが勝ち」などという格言をなにげなく使っています。
敵と正面から戦ってこれを排除するためには、相当なエネルギーを使いますし、自分も傷つくことが多いのですが、逃げの一手で攻撃をかわし、力を温存し、最後に勝利をおさめるのがよいという生き方の知恵を言い表したものです。
故事:「南斉書−王敬則伝」
「三十六計」は、古代中国の兵法で用いられた三十六種類の計略のこと。
「壇公の三十六策、走ぐるは是れ上計なり」とあるのに基づく。
作戦はいろいろあるが、逃げるべきときには逃げて身を安全に保ち、のちの再挙を図るのが最上の方法である。
身の安全を計って、後日の再挙を図れ、ということを教えたもの。
備忘録
*1:中国の故事に由来する